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こうふくろん

わたしの好きなお店のスプリング・ラムがたまたまもう終わりで、ぎりぎりにたべました
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うん、ここは先輩と行ってたまたま頼んだラムとか、牛肉のピラフ的なやつがすごくおいしくて
人が頼むと自分が頼まないやつを頼んで、あぁおいしかったっていう発見とかありますよね
近頃は行けてなくて前の話ですが
もうすこし、夏あたりに多少落ち着いたら人と出かけたいような、その前に倒すべき敵(課題的な)が多すぎて日々死闘ですが 笑
とりためたものはまぁまぁあるので楽しく見ていきます




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これは肉つけそばなんですけど
蕎麦が太麺で、お肉がしゃびしゃびで(?)すっごく好き
類似のつけそばはありますけどここがすごく好きだなぁ~
雰囲気もよいです。某エキナカのフードコート的な場所ですけど
町がどちらかというとサラリーマンの町というかお役所の近くというか
だからか知らないけど、基本落ち着いていて
とてもいい雰囲気なんです

もちろんわたしは若者の街!ってとこも好きですけど
人が多いと疲れる時もありますし
おいしさはもちろんだけど
お店の雰囲気、空間にただよう空気はすごく大事ですよね

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これはわたしのだいすきな大学の近くのお店です
だいすきな、というのはそこの大学の所属図書館を愛用していて
所属学生じゃなくても、学会員だとか地域住民が入れる場合があるんです
ただ時間が夜になると、そういう勝手をよくわからないがとりあえず警備してますみたいな
いかつい警備のおじさんたちに(おい)
えーと、こういう事情で、って説明するのがすこし大変
でも見た目がいかついだけで、優しいです
というか夜まで勤務って普通に大変だよなぁと思う お疲れ様です

このケーキ屋さんは、モンブランが推しで
季節にしか出ないんだけど、季節になると、その場で1個1個つくってくれるモンブランがでるんです
それがもうめちゃくちゃおいしくて。
また今年もあるかなーあるといいな

今回のは、フォレノワールピスターシュ的な感じのやつで
ドイツのチョコケーキ(お酒につけたさくらんぼといっしょの)に着想をえた
フランスふうですかね?
えーとあれだ
シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテというのがあって
ドイツって森があふれてるじゃないですか
あの、ヘンゼルとグレーテルの物語てきなかんじ
そういう暗い森をイメージした「黒い森のサクランボタルト」というのがシュヴァルツ~で
フランス語で言うと黒い森はフォレノワールだから
そうかなーと
わたしはサクランボ好きなのでこれにしました
フランスだからかお洒落にピスタチオが付け加わってる

さくらんぼが結構かなり洋酒の味がするかんじで
好きですけど
むにゅっとかむ触感とじわーと広がる味というか
これはさくらんぼだけどもう別物だなって感じがした
子どもにはNGなケーキですね

ピスタチオも子どもはあんまりすきじゃないのかなぁ
チョコレート部分はとてもなめらかで優しい味だから
チョコだけのケーキなら万人に好かれそうですね

ピスタチオは濃厚ピスタチオの味でした(食レポ能力)

うん
こう、削ったみたいな感じの、チョコって素敵じゃないですか?このケーキの上にのってるみたいな。
食感も楽しいし幸せ感

うん

自分の幸福感が大事

まわりの常識うんぬんではなく

もちろん犯罪はだめだけど、それ以外は
自分が幸せかどうかは自分が決める、と思ってる

そうだ椎名林檎のこれだ
幸福論という歌

すごく満たされていると上下が激しくて
前からだけど
ジェットコースターのようですね 笑
でもじんわり幸せを感じることもあって。
そういう時に人は神に感謝するんだろう
というのはわたしは宗教学や神学系、哲学にも思想にも興味があるから、だけど。

今日もありがとうと、また明日からの日々に

みんなの笑顔を祈って

りんご*

# by 39-unepomme | 2022-05-11 02:34 | Comments(0)

The Show Must Go Onとゆう名言

Snow Manをずっと流しながら作業していました
目が回るほどやることがあっておどろく
でも今はある意味幸せなので
いろいろ悩むこともあるけれど
もったいないから幸せに浸りなと友達に言われるままに、そこだけ浸って
あとは、みんなはみんなでそれぞれの人生を頑張っているだろうからかげながら応援したりとか
自分の心がしなない程度にできることをするしかないよね

みんなよく生きているなぁと思うし
その気持ちはずっと昔からかわらなくて
ずっと昔といっても大学に入るより前はそんなに哲学的思考に開花してなかった気がするけど 笑

さっきバトラーのクィア理論の本、本人の本を読んだりして
あーやっぱこの人の思想は好きだわかる、と思いました
わかる思想家はすとん、とわかる
まぁ学問的にどうこうと研究対象にはできないけれど
わたしは哲学や文学が好きだけど、好きだからこそ、そこは専門の研究にはできないというか
でも、専門にしないことで、個人的な好き嫌いで、好きに読んで、かってに元気をもらったりとかできるからいいなぁっていうそういう感じです

https://youtu.be/_mQ9YKMdV5k
いちばんすきなうた
最近元気をもらったうた
最近流行りのジャニーズを順番に履修している人みたいになってる 笑

A3!という劇団員のアプリゲームがあって
うーんと、事情があって借金まみれでつぶれそうになっている劇団を、あとすこしだけ、つぶすのを待ってください!って、女の子が監督として頑張る話で
というのもその女の子のお父さんがじつはその劇団の座長だったところが行方不明になってしまっていて、女の子もお父さんを、探していて、とどいた一通の手紙からその劇団にたどりついた という設定で(記憶があやふやだから多少ちがったらすいませんが笑)

その劇団員というのが、すごく、中学生から年齢不詳(たぶん30代?)まで幅広くて、本業もさまざまで
そのゲームの世界に数年前からずーっとはまっているんですけど

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こんなかんじ

なかなか人気で何年もつづいているコンテンツで
ただゲームシステム的にちょっと作業ゲームすぎてたいくつで(おい)
しばらくやってなかったんだけど
あと、好きなキャラのカード、課金しないとなかなかでない、課金したくない、やらない、みたいな 笑

その劇団員たちががんばって演劇をやるお話で、まぁこんだけたくさん伽羅がいるんで
春から冬までグループがわかれていて
それぞれに公演をしたり、ミックスで公演したりしながら
それぞれのメンバーが抱えている過去や心の闇をすこしずつ、みんなで解決していくハートフルなストーリーなんですが

人気なので最近はやりの2.5次元の劇やミュージカルにもなっていて
劇団員の話を劇でやるという笑

そしてこのたび、その舞台シリーズが映画化されて
春夏バージョンと、秋冬バージョンで
両方みたけど、とくに秋冬に激しくはまり
おなじ映画に3回通いました 笑


うんうん
いわば幼馴染演劇馬鹿組が尊いというか
幼馴染ってじっさいどうなのかわたしはいないからわからないけれど
こういうフィクションの幼馴染が、成長するにつれて、とか、夢やぶれてとかで離れたり
誤解で離れていても
あるときに再会して誤解をといて、またいっしょに生きる
みたいなストーリーあるじゃないですか
そういうのがわたしはめっちゃ好きで 笑

そして、劇中劇が、天使の話で
人間に恋してしまった天使が、その寿命がわずかだとわかってなんとか助けようとする
天使の力をすりへらしてでも。
それで、親友の天使は、もうすぐ天使としてしんじゃうから止めたい気持ちはあるけれど、傍で見守ってきた親友だからこそ、したいように、つまりその力を、愛してしまった人間のために使い切るようにって、背中を押してやるんですよね

その劇中劇を、その幼馴染組がやるものだから本当によくて(わたし好みで)

何回見ても号泣したし
今書きながら泣きそうになってる 笑

親友も愛も尊いですよね 


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こんなかんじで、劇中劇のフライヤーができてます。これはその映画の展覧会?みたいなのにいったときに写真OKだったのでとりました。すっごく綺麗でしょ

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そして好きなキャラのコラボカフェ的なやつとかもちゃっかりみてきた
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この人が男前で(準主役)、馬鹿野郎ってゆうのが本当に最高で、コースターが好きなキャラクター選べたのでまんまともらってきました笑
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このグループは冬組なのでイメージ的にシチュー?のメニューだった、うん。天使の劇だったから羽モチーフもあり。展覧会では衣装展示で羽も展示されていて、すごくよかった。感動しました。ほんとうに。
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で、その伽羅がゲームだとこんなかんじになる。うん、筋トレしてるキャラなので 笑
声優さんも筋トレキャラというか、この作品はキャラクターと声優さんがあてがきか?ってくらいキャラがかぶるように選ばれていて、素敵だなって思いました。その声優さんたちが歌うイベントも、昨今の事情で、画面越しの配信があったから、見ることができました。それは幸せだったな。うん。幸せな時間。それぞれの公演で、該当する曲があって、主役と準主役が歌うんですけど、それをちゃんと、舞台で声優さんが、その衣装を着て歌うという、そりゃあもう、自分がいま何次元にいるのかわからなくなるよね!!笑 

そんな素敵な時間からの怒涛の4月で、あれ、もう4月終わったなぁ、連休もやることはあるし出勤もあるしという
でもこの作品があるから元気に生きていけます。うん

https://youtu.be/IhbSiXmuiSk

映画のオープニング曲

みんなも少しでも自然な笑顔でいられますように
ゆっくり眠れますように
今日もありがとう

*りんご




# by 39-unepomme | 2022-05-04 01:53 | 日常のできごと☆ | Comments(0)

『タラント』角田光代

タラント 』角田光代

角田さんらしい、マイペースかつ鋭い視点を持った女性が主人公
この世には使命感に燃えてサークル活動(大学)にせよ部活にせよばりばりこなせるひとと
どこか、あー、そうなれなんだよなぁ やりがい、理由?うーん…、なんとなく?というひととがいる
ような気がしてしまう

とくに、国際交流とか、支援とか、ボランティアとかそういうことに関わると、
すごいなぁと思いつつも
自分はそこまでできるなにかを持っているだろうか、
なにか、高い志みたいなものがないのに、たんに、自分がいい気持ちになるためだけに、人に手を差し伸べることは
偽善のようにも思えてしまったり
だけど、なにもしないより、なにかしているというのはえらいし
それができない自分って何なのだろうと

国際的状況も日々うつりかわり
大変なことになっている一方で
多くの日本人にとっては
それは画面の中の出来事のようで


でも悩んだり不思議だなと思ったり
違和感とかもぜんぶ
そういうふうに感じていることそのものを
たいせつに思って、考えて、生きていることに意味があって


昔石田衣良さんも言っていたけれど
人はけっきょく、それぞれ、
自分が望んだような人生を生きているものだから
あるとき、はたと、あ、これは自分が求めていた生きかただ
あ、ぼんやりそう望んでいたから今ここにいるんだ
って気づくことがあって。

わかりやすく夢や理想をかかげて
それをかなえて生きていけるのも1個、素敵な生き方だけど

そうじゃなくとも案外、人は、無意識にも
自分が理想とぼんやり思ったような道を気づいたら歩いているものだ

そう、
生きることは自己実現
人生の意味は、自分がこうありたい、こうなりたいということを
意識的と無意識的に実現している作業であり


出会いや人間関係、恋愛などはすべて運で縁で
そこは人生の意味や価値というよりも
プラスアルファの思いがけないスパイスで
だからこそおもしろい、と
昔石田衣良さんも言ってたような

もちろん、ある出会いが生き方の根幹を変えることもあるけれど
それはすべて、なるようになるもので

ひとの心を変えられないことを嘆く必要はなくて
わかりあえる人とは目配せひとつ、かわした会話2,3往復だけでわかりあえるものだし

べつにいいんだ
理解できないことがあっても
感性が一緒じゃなくても
わからない部分があるのは当たり前で

傍に寄り添う人は特別で
選ばなくてはいけないと思ったこともあったけれど
わたしたちが選べることなんてほとんどなくて
あらかじめ決まっているのかもしれない
わたしたちは、すべてに対して開かれて、流されていくだけ

流れて行ってほしくないひとをつかんでおく努力は素敵だ
向き不向きがある
わたしは海月で猫タイプ
それが自分で

ひとはいつも自分で自分を塗りつぶして否定しがちだけれど

自分ひとりだと苦しいことがある
自分にしか理解できない世界は苦しいときがある
そんなものはお構いなしに踏み込まれて安心できる場所もある
どんな人にもそんな瞬間がきっとくる

なにも無理はしなくてもいい
社会と規範と常識のためには日々、多少の無理があるから
それ以外は

たくさん泳いで、沢山舞って
たくさん森の中に引き籠って

きこえる歌をいっしょに歌う
どこまでも

無理しないで歌う

『タラント』は
ゆるく自分らしくのままでいいと
それでもなにかみつかるときにはみつかる、
足りない、苦しいと思うなら今、もがけばいい
やる気がしないなら休めばいい

角田さんらしい呼吸がこめられた重厚な長編で、
世界情勢のためになにができるか不安な今の時期には
ぜひ読むべき小説だとおもう

他人事、であってはいけないとなんとなく思う貧困問題とか、格差とか
だけど、その当事者たちは、手を差し伸べてくれてありがとう!と思うかどうかって
よく考えたらそんなのなんか変だと思うのに、援助しにいったら、感謝されるとなんとなく想定してしまっている

世界観、生きている空間、見ている世界、過ごしている時間というのはじつは一人ひとりちがう
数としては、同じ国なら同じように時間が過ぎているということになっているとしても。

日本だってそう。
朝から働き夕方帰るサラリーマンと主婦では当然ちがうし

ちがう時間観念のなか、
ちがう文化のなか、物質的状況のなか
「対話」は、可能か?

可能だ、たとえば、「笑い」と言う方法で。

ちょっと面白い手品をやってみせて、子供たちが笑ってくれる
その笑顔はきっと本物だ

このひと、援助してくれた人だから笑っておこう、とかじゃなくて、ね

わたしたちに「人間」という共通項はあるのか。

「人間らしさ」「よりよい人間」「優しい人」。
国や文化を越えてめざせる規範があるとしたら。

違いに腹を立てず、相手の声をきくこと
そして
いっしょに笑えることを、さがすこと。


笑顔は万国共通だなんて
百万回歌われてきたフレーズは本当だなぁと思う。

うん、素敵な小説

誰もが何かを抱えている、人に見せない闇がある。
それでもいい

あるいは、だれもが、不意にだれかに助けられることがある
助けている本人が、まったく意図していないときにそれが起こるときもある
なにげない一言や、偶然の出会いで。
本人はそんなに意識してなかったあの瞬間が
わたしにとっての人生の分岐点でした、ってことがある。


ぜんぶ、「意図」が関わるわけじゃないから面白い、
そこは全部、ギフトとして
かみさまがくれるプレゼント、として

笑って受け止めて今日を生きる

あなたの今日に、綺麗な花が咲いていますように



りんご*

# by 39-unepomme | 2022-04-14 09:42 | 素敵な本や歌♪ | Comments(0)

『いえ』小野寺史宜

いえ』小野寺史宜

端的に言って、元気づけられる、とてもよい小説です。
人間いろいろめんどくさいし、自分には欠点ばっかりのような気がするけれど、出来ることから変えていこう、頑張って生きていこう。
だめだった所は今日からなおそう。まだ謝っていないひとに謝りにいこう。いつもの感謝を今、伝えよう。


自分の大切な親友を、ささいなことで(ささいでもないかもしれないけど)、なんとなく、信頼できなくなってしまう主人公。距離をとってしまう。
心のどこかで、でも、ゆるしたい、とも思っている、ような気がする。だけどそれは簡単なことではない。

自分と家族との距離感。兄弟の距離感。この場合は兄と妹だけれど。あるいは、自分と父、自分と母。

家族との距離感というのはそれぞれで、わたし自身は淡泊なほうだと思うけれど、信頼あっての淡泊だし、信頼すれば淡泊になるタイプなので 笑

きっと抱えている問題や悩みは人それぞれで、簡単に解決なんかしないとは思うけれど
こういう小説を読むと、まっとうに生きるということは、やっぱり、誰かしらには、勇気を与えている、元気を与えている、そうに違いない。
と、信じる気持ちになります。

親友、友達、というのも距離感が難しいですね
友達でも、友達にいいことがあったら、素直に喜ばないと、と思いつつもなんとなく嫉妬してしまったりとか
そんな経験って誰にでもあると思う

でも、なんというか人として信頼したら、ある程度までは、
もう、その人がどんな行動をしようと揺らぐことはない
人間性で惹かれたらきっと

自分が大変だと
友達や家族も大切にできなかったり、いつでも優しくすることはできなかったりするけど
それでもいいよ、大丈夫、きみがきみだから、ずっと一緒にいたいんだ、って
わたしはそういう気持ちだし
そういうふうにいたいと思える人たちがいることは、幸せだ、と思う


*りんご



# by 39-unepomme | 2022-04-13 10:42 | 素敵な本や歌♪ | Comments(0)

『中国哲学史-諸子百家から朱子学、現代の新儒家まで』 中島隆博

沢山の大切なものをこぼさないように

だけど大切の仕方と感覚は人それぞれで
肌身離さず、朝から晩までがすべての大切とは限らない
というか、それぞれにこうあってほしい仕方がある
けれどそれがあまりに違う時人は自分の感情をころして
温かさを募らせるはずの相手との間に冷たい壁ばかりができてしまうかもしれない

感覚は違って当たり前だから
わからなくて当たり前だから
わかってほしい事ならば馬鹿らしくても言葉をつくして説明するように。
自分ばかりが苦しいのは間違っていると思う、あなたはあなたで美しい人間だから
苦しむ理由はどこにもなくて
その美しさは、誇るべきもので、他の誰かが評価して決まるものではなくて、
あなたがあなたでいることでそこにある美しさだから。
それを壊してしまう前に声を出して

*************

中島隆博

中国思想、儒教や朱子学ふくめ、…に興味があるならすごくおもしろいというか
すごい労作だと思う
そして、中国って歴史が長くて面白いけれど
現代っ子には、日本では、アメリカとかヨーロッパのほうがどうしても人気のイメージで
ヨーロッパが1つの「普遍」をつくろうとしたこと、それは、
ヨーロッパ中心主義でなくても、ある程度は本当だとわたしは思うし、
それはそれですごいことだと思っていて

で、それに対してわたしたち日本人はどう応えるのかと言ったときに、
自分たちの、日本の文化や歴史に目を向けるのはもちろん、
ヨーロッパの歴史を知ることもだし、

それからもうひとつ、中国と日本が過去にはすごく深く結びついていた部分があったことを
よく解きほぐすべきである
と思う

結びついていた、というか何というんだろうな、うーん、
ほら脱亜入欧とかって話題にもなったけどつまり、日本というのはやっぱり西方ではなく東方なわけで

現代の、あるいはヨーロッパ&アメリカ中心主義になっていったことの問題を考えるとき
(といってもヨーロッパそのものもEUの拡大だとかイングランドが抜けるとかでけっきょく、自立した分裂になりつつあるけれど)
中国思想の確固たる水脈をいったんたどっておく必要は絶対にあって
この本は新書ながら非常に内容の厚い、それを実現させてくれている本だと思う

なんでもかんでも、枠をとりはらって、ボーダーレスな平等な世界に、
個人の意見がだれでもちゃんと聞かれるような世界に、
という、アメリカン・ドリーム的思想はひとつ、たしかに正しいしいいことなんだけど
日本人としては違和感も感じる

そこで、この本が紹介している、現代の中国の儒教思想はすごくおもしろいなって思った
ヨーロッパが見いだしたのが「普遍」だとすると、
現代の新儒家は「共に享受する普遍性」を説いているんだって。

日本人としてその感覚は少ししっくりくる
日本人は何でも受け入れがちでおとなしくて、
自分の意見より空気を読んでしまうとか、いろいろ言われるけれど、
その、「受け入れる」「受け止める」「そこに与えられたものを感じる」というような感性が
最優先にあって、そこからの自分だとか主体なんじゃないか、って思う

それは、この前書いたクィア理論の話でクィアな人がアイデンティティの形成を語るときのあり方とすごく似ていて

「主体」「自己」が先にばーん!ってある、
というわけではなくて
まわりにある空気や、傍にいる人間たちが発している波長や
そういうものを受け取りながら、
「享受」しながらでしか自己を形成しない
というあり方がむしろ日本人なんじゃないかと
(まぁ日本人といってもいろいろな人がいるからあれだけど、傾向として)

そういう姿勢は必ずしもマイナスではない
というか
「主体」を前提とする人と、
「主体」の「まわり」から考える人と
どちらもありうるし、その両者の割合が、人によって違うってことかもしれない

けど、「共に享受する普遍性」ってすごいパワーワードだな
普遍性だけど享受するんだよ、ともに。
普遍性って、普遍的に、当たり前に、存在する、模範的なもののようなイメージだけれど。

だれもが平等で、だれもの声の聞かれる社会がたしかにいいものだ、
だが、そういう平等な社会を、秩序を、「普遍性」として形成することをうたう西洋と

そういう「普遍性」を「享受」する意識をうたう東洋と。


この人生は自分のもので、
自分が動かすほかないけれど
動かすとはおこがましいというか
つねに、動かされているまま、でしかない

けれど、それはありがたいことだ
享受。

なんだっけ
なんとなくレヴィナスを思い出したな

自分が世界に開かれている感じ。

クィアな感じもそうだけど。

できれば開いていたい。わたしは。

それがどれだけ苦しくても。

それでもわたしは幸せなほうだ。
自由に泳いでゆく。

声の聞こえるほうへ。
今日も。


*りんご


# by 39-unepomme | 2022-04-12 10:56 | 素敵な本や歌♪ | Comments(0)